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スウェーデン王アドルフ・フリードリヒには7人の愛人がいたが、そのうち2名は片目、2名は跛足、さらに2名は片腕、そして最後の1名は両腕無し、とそろって不具者であった。この件についての陛下の見解によると真実の愛は憐れみに基づくものであるから、だそうである。 もっともこうした障碍がこれは7人の貴婦人の価値をいささかも削ぐものではないことは件の五体不満足な例を持ち出すまでもなく明らかなことである。両腕両足を欠きながらも旅行家として名を成し国会議員にまでなったイギリスのアーサー・マックマラー・カヴァナフ氏、戦争で両腕を失いながらもその後画家として大成したポーランドのルドミール・ベネディクトウィッチ氏、生まれながらに両腕を欠きながらも足の指で鵞ペンを握り、名だたる書家となったドイツのトマス・シュワイガー氏、そして同じく両腕無しながらサウスカロライナで追剥ぎを働いていたウィル・クイーン氏……。こうした一連の名はとりあえず五体だけは使い物になる我々に一種の廉恥を覚えさせずにはおかない。 もっともアドルフ・フリードリヒ王はアン・ブーリンが左手の異常な指と3つの乳房を持っていたことをヒントに名君の誕生を画策していたという仮説はこうした美談ををぶち壊しにしてしまうが。 |