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 1742年、ナントの街に住むカコール一家にめでたく男子が誕生し、フランソワ(Francois)と名づけられた。ところが一家の喜びをよそに、当局のミスによりフランソワ君はどういうわけか女性名のフランソワーズ(Francoise)で洗礼記録をつけられてしまった。(従って戸籍も女性名で登録されてしまっていた)
 さて、長じて外交官になったフランソワ君、戸籍が女性名ではどうにも体裁が悪いので当局に修正を要請したが、お役所仕事の通例か、当局は一向に取り合おうとはしなかった。
 役所の対応に業を煮やした彼は事態の打開には政治的圧力が必要であると看破、廃墟と化していたクリソンという町を1798年に買い取ると、私財を投じて町の復興に努めた。たちまちのうちに廃墟の町は元の活気を取り戻し、フランソワ・カコール氏は満場一致でめでたく同市の市長に選ばれるに至った。
 かくしてさしものお役所も彼の政治力の前に屈伏、1800年ついにカコール氏は戸籍の修正を勝ち取った。副産物のクリソン市は現在、ロアール・インフェリュール群の首都として確固たる地位を占めている。

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