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世界では実に1時間につき180種以上もの医療専門誌が発刊されている。しかしながらそれでもなお報道しきれない程数多くの新たなる病気が医学者たちによって発見されているが、頭の痛いことにそうした新病の多くは現代文明によってもたらされたものであることが多い。ジーンズ毛嚢炎やディスコひょうそ、スペースインベーダー腱鞘炎にニンテンドー・ネックといった一連の名前は豊かな生活にまみれた我々に一種の戦きを与えずにはおかない。 医学的見地からのこうした危険物の一つとして、かつて一世を風靡したルービック・キューブが挙げられる。その主な脅威はルービック指炎症と呼ばれる特有の指先の腫れであるが、他にも夫たちが精根を使い果たしてしまって夜の営みがうまくいかない、といった言わばルービック性欲減退症とでも呼ぶべき症状等が報告されている。こうした一連の症状の危険性は極めて重大な事態をもたらしているようで、1982年の人民日報はルービック・キューブの危険性について警告を発している程である。同紙では憂うべき事態としてとあるパン焼き職人がキューブに夢中になったためにまるまる釜一つ分のパンを黒こげにしてしまった事件が報道されている。より深刻な問題を明らかにしていたのはイギリスの医学筋で、多数のキューブを調査してみた結果、その表面に塗られている塗料には許容量を遙かに超えた量の鉛が含まれていることが判明した。 これだけの危険をもたらす物品を玩具などと称したルービック氏の責任問題については今なお係争中らしくその詳細ははっきりしない。PL法の成立が遅れたことを悔やむ人々が日本にも多いのではなかろうか。 |